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2011年12月のバックナンバー記事

「地底の太陽」の復元
今回のお話は、中国自動車道、吹田インターチェンジ付近から
見える「太陽の塔」です。皆さんもよくご存知だと思いますが、
長らく行方不明になっていた「地底の太陽」が今年41年ぶりに
お目見えした為です。

といっても当時のものではなく、当時の写真をもとに4カ月がかりで
“復元”した「地底の太陽」です。


まずは太陽の塔プロフィール

高さは70mです。
腕の長さが5m、正面の顔、つまりお腹のところの顔の直径20mです。


そして頂上に輝く黄金の顔は「未来の太陽」
お腹の部分の少しすねた顔が「現在の太陽」
背後にある黒い顔は、高速道路からは見えませんが「過去の太陽」です。
そして地下には「地底の太陽」があったのです。

この塔の作者は、
「芸術は爆発だ」「グラスの底に顔があっても良いじゃないか」
の名言で知られる岡本太郎氏です。

万国博覧会のシンボルとして造られたこの塔は、
「牛乳瓶のお化け」とか、「日本の恥辱」などと痛烈な批判を浴びた
そうですが、今ではそのエネルギッシュな姿で、大きく存在感を
知らしめていますね。

また、この太陽の塔が作られる前、
1969年の事ですが、愛知県の日本モンキーパークというところで
大阪万博を翌年に控えたプレイベントを名鉄が開催したのですが、
そのシンボルタワーの製作を岡本太郎氏に依頼しています。

その際に造られた塔は「若い太陽の塔」と呼ばれていますが、
何と、制作費は当時の金額で7,000万円だったそうです。

岡本太郎氏の作品、私はとても好きで、
東京の青山にある岡本太郎記念館にも足を運んだ事があります。
最も好きな作品は、やはり「「座ることを拒否する椅子」でしょうか。
椅子は「座るもの」なのに拒否するとは。。
丸い形のものに目がついていたりするもので、
ゴツゴツしていて確かに座りにくい形ではありますが、
おそらく「座る」という常識を否定する事で、
何か気づくものがあると言っているのだと思います。

この椅子は量産することを目的に作られたそうですが、
岡本太郎氏は、芸術を特別なものとしてとらえるのでなく、
多くの人に触れてもらうことを1番としていました。

また、「人生積み重ね」という言葉がありますが、
岡本太郎の言葉、「人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。
ぼくは逆に、積み 減らすべきだと思う」
人生、何かを得て増やしていくより捨てる事の方が大切、
という意味の言葉です。
芸術も出来るだけ余計なことは捨てて、
純粋に向かう事が必要なのでしょう。

これを知ってから、何かにつけて
この言葉が頭をよぎるようになりました。
う〜ん、深い。
(2011.12.08)

 
 
   
 
 
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