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2015年11月のバックナンバー記事

伊勢神宮から二見へ行く間のお話
皆さん、こんにちは。日増しに秋も深まっていますが、秋に行ってみたい場所として
人気がある観光地は、京都や箱根、鳥取の大山など、やはり紅葉の美しいところのようですが、私にとって思い出深い紅葉は、伊勢神宮の内宮神苑です。
実はちょうど、これからの時期が見頃になります。
私たちは1年を通じて伊勢神宮には何度か訪れるわけですが、
中でも、この紅葉の時期というのは本当に素晴らしいものです。

ところで、今年も間もなく年末を迎え、お正月がやって参りますが、
伊勢神宮のある地方では、お正月の注連縄を一年中飾っておく珍しい風習があります。
さらに、お札には「蘇民将来子孫家門」と書かれています。

むかし、あるところに牛頭天王という人がいました。
ある日のこと、私もそろそろお嫁さんが欲しいなぁ〜と考えていると、
どこからともなくハトがやってきて、「竜宮へ行くといいよ」と教えてくれたのです。
そこで、さっそく竜宮へ出かけてみることにしました。

さて、伊勢のこの辺りまできた時、どこか泊まるところはないかと探していると、
ある家の前までやってきました。
そこは巨旦(ゴタン)という、この辺りでも一番お金持ちの家でしたが、
応対に出たゴタンは、牛頭天王のみすぼらしい身なりを見て、
「うちは貧しいから泊めることはできないよ!」と断りました。

牛頭天王は仕方なく、また歩き始めると、また一軒の家の前まで来ました。
よし、ここに頼んでみよう、と思い、訪ねてみると、
応対に出たのは蘇民(ソミン)という優しそうな人、すぐに家の中に招き入れ、
とても親切にもてなしてくれました。

牛頭天王は翌朝、泊めてくれたお礼に、宝物の「玉」を蘇民に渡しました。
それは、心やさしい人が持っているとお金がたまる玉でした。

その後、牛頭天王は無事に竜宮に着いてお嫁さんをもらい、
8人の皇子が生まれました。そして8年後、そろそろ国に帰ろう、と
再び伊勢のこの地で蘇民の家を訪ねたところ、
蘇民は立派なお屋敷の長者になっていました。
昔、牛頭天王を泊めなかった巨旦(ゴタン)は、うちへどうぞと
泊めようとしましたが、牛頭天王はもう一度、蘇民の家に泊まりました。

そして翌朝、これから蘇民の家門は代々、「蘇民将来子孫家門」と
書いた札を下げておくように、と言われ、この地をあとにしました。

この時の「蘇民将来子孫家門」と書かれた札がずっと今日まで伝わり、
蘇民の子孫であることがわかるように、軒先に一年中、注連縄と
札をかけておくようになったそうです。

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このお話は、伊勢神宮を出発すると、だいたい次の見学地として、
二見へ行くコースが多いため、その間にご案内するのが定番です。
二見までの時間も10分程度なので、ちょうど良いですね。
(2015.11.25)

 
 
   
 
 
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