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2017年04月のバックナンバー記事

京都の門跡寺院とは?

皆さん、こんにちは。
春たけなわの今日この頃、観光シーズンがやってきました!
これからの季節はどこに行っても人出が多くなりますね。

さて、今回は、門跡寺院についてです。
私は、京都の市街地に入る前、必ず門跡寺院についてのご案内をします。

門跡とは、通常のお寺と異なり、皇族が住職をつとめている寺院のことです。
いつから皇族が住職をつとめるようになったのでしょうか?
それは、仏教が力を持つようになった、今からおよそ1,200年前、
皆さんもご存知のように、桓武天皇により平安遷都が行われました。
それは、あまりにも大きくなった仏教勢力を抑えるためだった、
と言われていますね。
その後、100年ほど経過した頃、再び仏教の力が政治に結びつくようになった
時代がありました。
その始まりは宇多天皇です。
宇多天皇は、教科書にも載っている阿衡事件(あこうじけんと読みます)で
藤原氏の力が大きくなり、政治が非常にやりにくくなった頃、
出家して寛平法皇となり、京都に仁和寺を建立しました。
そして、仁和寺に僧坊を作ったのです。
その僧坊のことを、「御室」といいます。
御室の仁和寺、有名な桜は御室の桜、と呼ばれますよね。

その後、皇族が住職となり、皇族と深い関わりのある寺院が増えましたが、
それら寺院のことを、門跡寺院と呼びます。

とりわけ有名な、京都の門跡寺院を記載しておきますので
覚えておきましょう。

仁和寺、醍醐寺、妙法院、三千院、青蓮院、三十三間堂、曼殊院

門跡寺院 = 皇室に由来、保護されてきたお寺です。

京都の市街地をバスで走っていると、様々なお寺の
築地塀(ついじべい)が見えます。
この築地塀には、まっすぐな白い線があり、これを定規筋と呼びます。
3本、4本、5本があり、最も格式の高い寺院は5本線です。
当然、門跡寺院は5本線となっているのですが、
京都御所や二条城にも見られます。

京都の観光では、そういった点も気をつけて見てみて下さいね、
とお客様にご案内しますと、きっと興味を持って下さると思います。
特に修学旅行生、5本線のお寺を見つけたら、そこはすごいお寺だよ!
と言うと、あ、5本線あった!と言ってくれたり、
聞いていないようでも、意外にもちゃんと聞いてくれているんだなぁ〜(笑)
と感動しますよ。

ちなみに、お客様にはっきりと車窓から5本線を見せるには、
例えば金閣寺を出発して、北大路通りを東へいくと、すぐ左手に
大徳寺の築地塀が見えます。
少し長い築地塀なので、説明しやすいと思います。

また、お客様が興味を持って下さると言えば、
名神高速道路の、京都南IC手前、ちょうど桂川を渡った後、
右前方に伏見桃山城が見えますので、その説明をしたら、
引き続いて東山36峰が前方左に見えますので、
「蒲団着て寝たる姿や東山」という句と、
人が布団を着て寝ている姿に見えることを説明します。
前方の左端の山が比叡山なのですが、それが顔です。
今度、写真で説明させて頂きますね。

ちなみに、布団着て・・の句は、
松尾芭蕉の弟子、服部嵐雪が江戸時代の中頃に詠んだものです。
(2017.04.25)

 
 
   
 
 
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