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大阪名物「食い倒れ」?
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皆さん、こんにちは。 今年も秋が深まって参りました。 紅葉シーズンは全国どんな名所も、観光バスが停車していますね。
さて、今回は大阪の「食い倒れ」についてです。 昔から、「京の着倒れ、大阪の食い倒れ、神戸の履き倒れ」と言い、 ※江戸の履き倒れとも言う 京都の人は、着物にお金をかけ、神戸の人は履物にお金をかけ、 ※神戸には、靴を作る会社が多い 大阪の人は食べるものにお金をかけるという意味です。
ただ、大阪の「食い倒れ」という言葉はもともと「杭倒れ」でした。 昔、大阪は「八百八橋」と言われるほど橋が多く、 橋が壊れれば、町人が修理をしなければならないのですが、 橋に必要なものは「杭」です。 その杭を、何度も作り直さなければならず、 その費用がかさんで、「杭倒れ」と言われました。
今では、食べる方の「食い倒れ」になりましたが、 大阪では各地から様々な食材料が入ってきますので、 ありとあらゆる美味しいものが生まれるのでしょう。
私は大阪のバス会社出身ですが、1年生として入社すると、 必ず、最初に覚えさせられたのが、京都の道筋を唄う、丸竹夷ニ押御池、 で始まる数え歌、そして、大阪名物食い倒れという唄です。 何度も先生のところへ行って発表し、合格をもらうまで頑張るのです。 今となっては、とても懐かしく、あの頃に戻りたいと思うほど 様々なことを覚えるのが楽しい時期でした。 阪神高速道路の東大阪線から大阪城が見えているのに 自分はわからず、先生に頭を叩かれたものです(笑)
大阪名物の唄は、各社で少しずつ違うようなのですが、 とりあえず、私が1年生の時に習ったものをご紹介します。 点(、)のところで区切って、手を叩きながら口に出して練習すると、 リズム良く、覚えることができると思いますが、 いざ、お客様の前でしゃべり始めて、途中で忘れたり噛んだりしないよう、 とにかく普段の練習で、よほど自分のものにしておかないとダメですね。
それにしても、若い時に覚えたものなのに、 まだしっかりと完全に覚えているとは、記憶力って素晴らしいなと思いました。 何しろ当時は、覚えたというよりも、泣く泣く覚えさせられたのです。 先輩は、スラスラといつでも私達1年生の前で披露?してくれて、 すごいな〜、と憧れたものです。
★☆---------------------------- 大阪名物喰いだおれ、美味いものには数あれど、 とりわけ自慢のそのひとつ、寿司のたぐいを皮切りに、 箱寿司のり巻きちらし寿司、蒸し寿司蒸し寿司バッテラも、 茶碗蒸しでもあしらいに、これまた握りが風味よく、 ピリッとわさびの効くところ、赤貝タコイカ鯛あなご、 わさびピリッとトロまぐろ、あがりをすすって名物の、 寿司屋めぐりはこの辺で、小料理小鉢はつきだしの、 ねりウニ塩辛カラスミや、スズコにコノワタツウの味、 酢ガキ刺身は手はじめに、念仏片手のふぐ料理、 タケノコ料理やマッタケの、灘の生(き)1本と相並び、 香りも高き上方(カミガタ)の、なにわの国の味自慢、 お茶漬けサラサラ流し込み、ここら辺りで小料理の、 のれんをはねてハイカラに、移ればトンカツエビフライ、 コキールポタージュコンソメと、ビフテキサラダにライスもの、 チキンライスにオムライス、ハヤシライスはお手軽で、 カレーライスはサラリーマン、昼げに手頃と大評判、 先ごろこの頃ご自慢の、中華料理の数々は、 ラーメンチャーハン豚まんじゅう、 ギョウザにシューマイ詰め込んで、 八宝菜に芙蓉蟹(フーヨーハイ)、鯉の丸揚げふかのヒレ、 ここら辺りは上等で、我々ちょいと手が出せぬ、 せめて横丁(ヨコチョ)のお値頃で、お好み焼きにうどんそば、 あとはおしるこおぜんざい、タコ焼き食べてご満腹、 大阪名物食いだおれ、飲み上げ食い上げふところを、 はたき出してのこのあたり、 ミナミのネオンも更けてゆく、急ぐ家路のお土産は、 昆布ようかん粟おこし、母の音やさしいみおつくし、 あまから道中味めぐり、しからばおさらばサラリンコン、 ここらでお別れいたしましょう。 ありがとうございました! --------------------------
ぜひ、覚えてみて下さいね。
(2017.11.25) |
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