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2018年02月のバックナンバー記事

蘇民将来子孫家門とは?
皆さん、こんにちは。 春も近いとはいえ、まだ寒い今日この頃、
早く桜が咲く暖かい季節になるといいですね。
さて、今回のテーマは三重県です。観光旅行といえば、人気の北陸方面、
九州方面、関西からは、とにかく衰えない人気を誇るのが
伊勢・鳥羽方面ではないでしょうか?
コースも組みやすく、例えば伊勢神宮→二見ヶ浦(夫婦岩)→鳥羽水族館
→志摩方面へ、または逆に志摩方面から鳥羽→二見ヶ浦(夫婦岩)→伊勢と
周遊するのが定番となっています。

その途中、必ず車中にてご案内すること、と言いますと、
伊勢神宮のことはもちろんですが、「蘇民将来」のお話があります。

むかし、天照大神の弟である素盞鳴命は、高天原を追われ、
南へと旅をされました。そびえ立つ山々を超え、伊勢の地にお着きになりました。
実はその日、出来ればもう少し南へ、と思っておられたのですが、
日も沈みつつある夕暮れとなり、さすがに疲れていたので、
どこか、泊めてくれるところはないものか、と一夜の宿を探すことにしました。
すると、少し向こうに明るい灯が見えます。
近づいてみると、この村で最も大きな巨旦将来(こたんしょうらい)のお屋敷の門でした。
素盞鳴命は、門を叩き、中から応対に出てきた巨旦に、旅をしている者ですが、
ひと晩だけ、泊めて頂くことはできませんか?と頼んでみました。
ところが、貧しい身なりの素盞鳴命を見るなり、お前のようなうす汚い者を
泊める部屋はない、さぁ、出て行け!と命を追い出そうとします。

命は、さらに「どうか今夜、ひと晩だけで良いのです」と頼みましたが、
ダメだ!あの森の向こうに蘇民という者の家がある、そこへ行け!」と戸を閉めてしまいました。
そこで、命は仕方なく、重い足を引きずるようにして森の向こうへ向かいます。
すると、少し遠くに小さな灯火が見えましたので、さらに足を進めました。
その灯火に近づくと、小さく、粗末な家の門の前に出ました。
命は門をたたき、先ほどと同じく、泊めてもらえるよう頼みましたところ、
応対に出た蘇民は、「それは大変だったでしょう!どうぞ、中へお入り下さい」と
さっそく、寝床と食事を用意し、命を温かくもてなしたのです。

翌朝、命は蘇民のもてなしに、とても喜ばれ、「これから、どんな疫病に見舞われようとも、
茅で輪を作り、門にかけておけば良い」とおっしゃられました。
その後、蘇民が命に言われた通り、家の周りにあった茅で輪を作り、門にかけておいたところ、
どんな疫病も、蘇民の家だけは無事に逃れることができ、
子々孫々、とても栄えたということです。

それ以来、この村では、「蘇民将来子孫家門」と書いたしめ縄を一年中、
門にかけておく風習になったそうです。

ところで、この蘇民の家があったとされる森、ですが、
現在は、松下社という神社があり、素盞鳴命をご祭神としています。

そしてこの、松下社(まつしたやしろ)の森は、車窓から見えます。
鳥羽から二見ヶ浦に向かう途中ですと右側、または伊勢神宮の参拝後、
二見ヶ浦から鳥羽へ向かう場合は二見ヶ浦を出て、ほどなく左側、国道42号線沿いになります。
例えば、鳥羽から二見ヶ浦へ向かう際ですが、下記のストリートビューをご覧下さいね。
右側がドライブイン蘇民の森、その後方にこんもりとした森がありますが、
ここが蘇民の森、松下社です。
  ↓↓





さらに、このページ右上、門に飾っておくしめ縄の写真も掲載しておきます。
※大きな写真を入れておきましたので、クリックで拡大してみて下さい。
(2018.02.25)

 
 
   
 
 
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