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2019年07月のバックナンバー記事

越前海岸の美しい水仙
皆さん、こんにちは。日々、暑さが続いています。
今年は冷夏かと思いきや、この時期になると、ちゃんと暑くなりました。
日本には四季があり、季節ごとに楽しめる旬のもの、
例えば、旅行先では食べ物はもちろん、風景もそれぞれ風情を見せてくれますね。

最近、私事ですが、花の種を蒔いて育てることが好きになり、
今年、もうしばらくしたら水仙の種まきをしようと考えています。
水仙は育てやすくて、早春を告げる花ですので、
季節の変わり目と、新しいシーズンのスタートを感じることができます。

ところで水仙といえば、仕事では淡路島や越前などで、
たくさんの野生の水仙を目にしたりします。
皆さんは、日本3大群生地をご存じでしょうか?
バスの車内で伺ってみると、3つの群生地すべて行かれたことがある
お客様が時々いらっしゃいますが、
兵庫県の淡路島・福井県の越前海岸・千葉県の鋸南(きょなん)町です。
それぞれ違った趣きを見せる群生地なのですが、面積としては、
60〜70haもの広さである越前海岸が日本一です。

越前海岸へは、私の経験したコースでは、中型バスで、
福井県の芦原温泉へ入る際、敦賀〜越前海岸を経由、
少ないですが、東尋坊にて昼食後、越前海岸経由で帰路、ということも
数回ありましたが、大阪発のお仕事でした。
越前海岸には、いくつか温泉があるのですが、1度、玉川温泉泊まりの
お仕事があり、その時には近くなので水仙を見にいきました。
群生地は、梨子ヶ平(なしがだいら)というところにあって、
なかなかの急斜面に水仙がたくさん咲くのですが、日本海の荒々しい海を
見下ろす斜面とあって、それは絶景なのです。
ただ、当たり前ですが、開花時期に合わせて訪れることが多く、
12月から1月くらいということで、ちょっと寒いです。

ところで水仙はいろいろな種類があるそうですが、
越前海岸に咲くのは「ニホンズイセン」、ヒガンバナに属するとのこと、
学名がとても素敵なのですが、「雪中花」といいます。

ギリシャ神話に登場する、とても美しい少年ナルキッソスは、生まれた時、
自分の姿を見なければ長生きできるでしょう、と言われました。
成長したナルキッソスは、多くの女性から求愛されましたが、
彼に退けられた女性の祈りによって呪いをかけられ、
ある時、泉の水面に映った自分の美しさに驚き、恋い焦がれ、
その場を離れることさえ出来なくなり、ついには命を落としてしまいます。
その後、傍らに咲く水仙に身を変えられたそうです。
そんなお話から、水仙の花ことばは「うぬぼれ」になったそうです。

また、ナルキッソスはフランス語ではナルシスと発音するのですが、
ナルシストやナルシシズムの語源となっています。

越前水仙は、茎が太く、雪が覆いかぶさっても逞しくてしっかりしています。
ガイドさんも一度、ご覧になって下さいね。

さて、水仙はとても爽やかで甘い香りがする花ですが、
古くから、香料の原料としても欠かせないものです。
非常に種類が多い水仙の中にあって、クチベニスイセン、
フサザキスイセン、そしてキズイセンなどは香りが強い品種です。
越前水仙は、この中のフサザキスイセンに含まれます。
シャネルの5番やナルシスソワールなど、有名な香水が
知られていますが、最近ではフレグランスキャンドルなどもあります。


↓白い建物は越前岬灯台です。


(2019.07.29)

 
 
   
 
 
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