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2019年11月のバックナンバー記事

仏様について整理しましょう!
皆さん、こんにちは!
今年も残すところ、あと僅かとなって参りました。
いつもこの時期に思うこと、「1年は早い!」
だから来年は、慈しむようにゆっくり過ごしたい・・、
ところで、私は関西出身ですので、ガイドになった時、
まず京都・奈良に毎日のように仕事に行く訳ですが、
とにかくお寺のこと、歴史はもちろんのこと、
様々な種類、様々な名前の仏様には本当に参りました。
意味がわからないし、覚えることもできず、
最初の内は読み方すらわかりません。
行基??空海??何?

でも、一度どこかで頭を整理して、
仏様について、サラっと少しでも勉強してみると、
何だか楽しくなるから不思議ですね。

私達ガイドがよく耳にする仏様を整理して図にしてみました。
会社と同じような感覚で、上に行くほどすごい仏様になるのですが、
一番下は「天」です。




お寺に行くと、最初にお会いすることになりますが、守護の役目、
つまり門番をしています。
「阿形」と「吽形」の2体が対になります。

毘沙門天は、かの有名な四天王の一つで、北方の守護神です。
単独の場合は毘沙門天、四天王が揃う時は多聞天といいます。
多聞天は四天王のリーダーであり、
日々、常に守護する如来様より法を聞くので多聞天、
四天王の名前はすべて覚えていらっしゃいますか?

持国天(東)、増長天(南)、広目天(西)、多聞天(北)です。
この際、覚えてしまいましょう。
特徴としては、殆どの場合、持国天と増長天は武器を持っており、
広目天の手には巻物と筆、多聞天は宝塔を持っています。

※日本に現存する四天王像として最古のものは、
 法隆寺の金堂にあります。

次に大日如来が姿を変えて人々を救うために頑張っている
明王についてですが、不動明王、お不動さんは有名ですね。
とても目立った特徴があって、あまり優しいお顔はされていませんし、
背部には火炎、右手に剣、左手に縄を持っています。
ちょっと怖い感じがするのですが、
持っている剣で、私達が持つ悩みや煩悩を焼き切り、
左手の縄で、煩悩に苦しめられる人を救い出します。

続いて菩薩ですが、菩薩も仏様ですが、
悟りを目指して修行をしています。
そして、悟りを開いたのが「如来」です。

お寺に行きますと、本尊を中心にして両脇に仏像が安置されているのを
見ることがあると思いますが、「釈迦三尊像」といいます。
中央に釈迦如来、右に普賢菩薩、左が文殊菩薩となります。
法隆寺、金堂の釈迦三尊像(飛鳥時代)は余りに有名です。
一度、ゆっくり拝観してみて下さい。

なお、菩薩の中でも、千手観音菩薩はインパクトがあるので、
皆さんもよくご存じかと思いますが、
11のお顔を持っていて、さらに千本の手、
何と、それぞれの掌にひとつずつ目があるのです。
いろんなお寺に様々な千手観音像がありますが、
奈良の唐招提寺には、実際に1000本の手を持つ、
国宝の千手観音立像があります。
現在は953本ですが、当時は1000本あったと言われています。

それでは次に、如来です。
悟りを開いてお釈迦様となった姿です。
よって、装飾品はなく、シンプルな姿をしています。
仏陀というのは、悟った、目覚めた、のような意味があります。
如来には、釈迦如来・大日如来・薬師如来などがあるのですが、
薬師如来は健康を守る仏様で、左手に薬の壺を持っていることがあります。

また、左右に日光・月光菩薩を従えた三尊形式では、
奈良の薬師寺に国宝の薬師三尊像が有名ですが、
奈良時代までに造られた場合、薬の壺を持たない場合が多いです。

さて、仏様の概要を書いてみましたが、
かなり、要約を掴んで頂けたのではないかと思います。
京都・奈良での修学旅行などでは、特に奈良の場合は、
殆どのお寺で下車説明がありますし、生徒さんに対し、
これらの仏様について、どう、わかりやすく説明するか、が
ポイントになります。
私はリング状の画用紙に絵を描いたり、図を書いたりして
あの手この手で説明していましたが、
どうしても覚えられないことは、画用紙の裏面に書いたり出来るので、
ホント、手放せませんでしたが、生徒さんも、
口頭で伝えるよりは、注目してくれたように思います。
(2019.11.29)

 
 
   
 
 
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