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春〜夏に備え、野山に咲く花を覚えましょう
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皆さん、こんにちは。 今年の冬は少し暖かいですね、小春日和のような日もあったり、
さて、春といえば、様々な花が咲く楽しみが待っていますが、 雪解けを迎えて、野山も目覚める季節から夏にかけては、 美しい花のシーズンでもあります。 今回は、そんな野山に咲く花をいくつかご紹介したいと思います。 私は山が大好きだったので、現役の頃から、 仕事先として、積極的に信州やアルペンルートに行っていたため、 花の写真を準備してアルバムを作り、客席で見て楽しんで頂きつつ、 ご説明をしていました。
今回は、写真付きでご紹介していますので、 ぜひ、ガイドの皆さんも楽しんで覚えてみて下さいね。
1.ニッコウキスゲ ニッコウキスゲは、草原の花として知られる高山植物で、 名前の通り、日光に有名な群生地があります。 また、中部地方のアルプスのふもと、主に高原で見られる花として知られています。
2.ササユリ 時には「ヤマユリ」と呼ばれることもありますが、主に西日本で見られる花です。 写真で少しおわかり頂けると思いますが、葉っぱが笹に似ているということで、 ササユリの名の由来になっています。清楚で美しい花で、初夏に花を咲かせますが、 種の状態から花が咲くまでに7年もかかるそうです。
3.レンゲツツジ オレンジの色が何ともいえず可愛らしいお花ですね。 とはいえ、実は毒を持っているので、馬や牛などの動物が食べないため、 群生しやすいのだとか、信州の霧ヶ峰高原、車山高原で、 大きな群生地が見られますので、6月頃から訪れる人も多くなります。 もちろん西日本でも、5月頃から見頃になり、例えば三瓶山などでたくさん見られます。 レンゲツツジは島根県大田市の花に指定されています。
4.オキナグサ 本州、四国、九州で咲く花ですが、今では大変珍しく、絶滅危惧種に指定されています。 このオキナグサも全体に毒を持っているので、容易に触ってはいけません。 花が終わると、花柱がグーンと伸びて白くなり、翁、つまり、おじいさんの 白髪のように見えるため、翁草と呼ばれます。
5.マツムシソウ 日本の広い範囲で、特に草原などで見られる、初秋の頃に咲くお花です。 このアオムラサキというのでしょうか、美しい水彩のような色と、花びらの形状など、 本当に見れば見るほど可愛らしいお花です。
6.コマクサ コマクサは、高山植物の女王と呼ばれるほど有名なので、ご存じの方も多いと思います。 5月頃から咲き始めますが、アルプスなど、かなり高い山で見られます。 私自身はもちろん見たことがなく、一度、実際に見てみたいお花のひとつですが、 他の高山植物が自生しにくいようなところで咲く特殊な花なので、ちょっと難しいでしょう。 漢字では駒草と書きますが、馬の顔に似ているからだとか。
7.ユウスゲ ユウスゲは、初夏に咲くユリ科のお花です。が、珍しい花で、夕方から咲き始めて 次の日の朝には閉じてしまうので、ユウスゲというそうです。 中国地方では島根県大田市、三瓶山のふもとに保護区があります。 レモン色といいますか、清涼な感じのするお花ですね。
8.カキツバタ カキツバタは、万葉集にも出てくるほど歴史の古いお花です。 俳句や和歌にも詠まれていますし、カキツバタの美しさはやはり特別です。 水辺のあるところに咲く花で、山や森の中にある池や沼などを好みます。 アヤメとよく似ていると言われるのですが、花びらを見るとわかります。 カキツバタには模様がなく、アヤメには網目模様があります。
9.ユキワリイチゲ 毎年2月頃から山の丘陵地帯に咲く花です。 関東地方では見ることができません。 写真を見ると、白い花のように見えますが、実はうっすらと紫色です。 この花の興味深いところは、葉っぱが、どちらかというと雑草?的なワイルドさを感じますが、 お花は花びらも細くてとっても清楚な雰囲気がする、そのギャップです。 ユキワリイチゲという名前は、春先に雪を割って一輪の花を咲かせるところから。 広島県の三次市吉舎町に自生地があります。
10.ヤマラッキョウ ヤマラッキョウは、秋に、山の湿原で見られるお花です。 だいたい紫色の花ですが、レアな白い花も見られることがあります。 葉っぱはニラに似ていて、ネギ科に属します。 小さな花がたくさん密集している様子が本当に可愛らしいですね。
以上、野山で見られるお花を10選、ご紹介いたしました。 ちなみにオキナグサの花が終わった後の、おじいさんの白髪頭、 見たことがない方は、とても気になっておられると思いますので、写真を用意しました。 ↓↓
(2019.12.30) |
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