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2020年01月のバックナンバー記事

キトラ古墳の極彩色壁画について
皆さん、このところ、ポカポカ暖かい日もあり、本当に気持ち良いですね。
春が近くなると思い出す懐かしい日々、
私は関西でバスガイド教育を受けましたが、
入社したての春は日々、研修の毎日で大阪、京都、奈良を
くまなく歩いたものです。
春になると京都や奈良に行きたくなるのはこのせいかも知れません。

特に奈良の明日香あたりは興味深く、
石舞台古墳などを見て、その昔、大都市があった場所に
自分が立っているのが不思議でした。
当時、もちろん高松塚古墳も見学しましたが、
私の入社年は、近くのキトラ古墳が新発見された少し後のことですが、
(って年がバレますね)
そのニュースも興味深かったのも覚えています。

そのキトラ古墳ですが、石室の中で、彩色された壁画が発見されたのです。
キトラって変わった名前・・だと思ったら、
正しくは明日香にある地名の北浦がなまったと考えられているとか。

古墳はこじんまりとした円墳で、阿部山というちいさな丘の南斜面にあるのですが、
興味深いのは高松塚古墳より古いと推定されていること。
大きさですが、2段式になっていて下段は直径13.8m 高さ90cm。
上段は直径9.4m 高さは2.4mです。

なお、この古墳は阿部氏のどなたかが埋葬されているらしいのですが、
出土したものについては、キトラ古墳からは金象眼(きんぞうがん)が出土しています。
高松塚古墳では銀装具までしか出土していないため、
キトラ古墳の方が身分の高い人の墓である可能性があるとのこと。
これにも驚きですね。
年代的には、高松塚もキトラも7世紀末から8世紀初頭のものと考えられています。

特筆すべきはキトラ古墳の極彩色の壁画です。
それが何しろ、素晴らしい絵なのです!
石室の天井に、星座や赤道、太陽に月など本格的な天文図が描かれており、
天文図としては相当に古いものだそうですね。
そして西壁には青龍・白虎・朱雀・玄武の四神が描かれていて、
時々、限定公開されています。
ちなみに昨年も公開があり、私見ました。
石室からの剥ぎ取りと補修を行なった鮮明な壁画で、鮮やかな極彩色でした。
長い月日を経て、この壁画が人々の目にふれるなんて本当にロマンですね。

そういえば昨年(2019年)、壁画をエックス線撮影したところ、
もともと、十二支の動物が擬人化されて描画されているのですが、
新しく、辰ではないかと思われる描画線が見つかったそうです。
それぞれ方角に合わせて、およそ時計回りに描かれているとか、

皆さんもぜひ一度、特別公開の折にはご覧になられて下さいね。
実は、今まさに、2020年2月16日まで北壁が限定公開中で、
キトラ古墳壁画保存管理施設で見学することができます。

バスの中で、この話題は奈良へ行ったら必須です。
お客様も興味を持って下さるでしょう。

キトラ古墳です。
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(2020.01.31)

 
 
   
 
 
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