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2020年10月のバックナンバー記事

永観堂のもみじとみかえり阿弥陀様
皆さん、こんにちは。
急に気温が低くなり、今年もあと数ヶ月かと改めて感じる頃になりました。
毎年11月頃から各地で楽しめるようになる紅葉ですが、
今年は出足が少ないかもしれませんね。

ところで、日本には紅葉の名所が本当にたくさんありますが、
京都の嵐山、栃木の日光、大分の耶馬渓は日本三大紅葉名所です。
特に、私たちには嵐山や耶馬渓がとても身近な場所ですが、
私個人としては、もちろん嵐山が絶景であることに間違いはありませんが、
一番感動したのは「京都の永観堂」です。
もみじの永観堂と呼ばれるにふさわしい紅葉は、
楓の木が3千本を超えるレベル、永観堂は背後に山があるのですが、
その山肌に沿って境内があるので、永観堂の敷地内ならば、
どこにいても紅葉が楽しめます。

ところで、この永観堂、正しくは禅林寺といいます。
永観とは平安時代、このお寺の住職であったお坊様、永観律師のことで、
永観堂と呼ばれる所以です。

永観堂のご本尊は、高さ77cmの阿弥陀如来なのですが、
元々、奈良の東大寺にあったのだそうです。
永観は、11歳の時に禅林寺に入りましたが、その後、
東大寺で長らく別当をつとめました。
更にのち、また禅林寺に戻ることになるのですが、
その際、東大寺の宝蔵にあった阿弥陀如来様を背中に背負って
京都に戻ったそうで、その像が永観の背中から離れなかったとか、
そんな伝説も残っているようです。

さて、永観は禅林寺に戻り、
1万遍とも、時に6万遍とも言われる念仏を毎日唱えて
歩く修行をしていましたところ、1082年2月のある寒い朝、
永観の前に誰かがいるような節を感じたので立ち止まると、
それは阿弥陀如来様で、「永観、遅し!」と
こちらを振り返られたそうです。

以来、この阿弥陀如来様は、振り返ったままとなり、
「みかえり阿弥陀様」と呼ばれるようになったそうです。

本当に振り返ったお姿をされていて、
私たちはもちろん、その阿弥陀様を拝むことが出来ます。
ご覧になりたい方は、「みかえり阿弥陀様」で検索して下さい。

何より平安時代末期の作と考えられていますので、
とても貴重な阿弥陀如来像で、国の重要文化財に指定されています。

せっかくなので、永観堂の紅葉がどれだけ素晴らしいのか、
写真を掲載させて頂きますね。


(2020.10.31)

 
 
   
 
 
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