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永観堂のもみじとみかえり阿弥陀様
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皆さん、こんにちは。 急に気温が低くなり、今年もあと数ヶ月かと改めて感じる頃になりました。 毎年11月頃から各地で楽しめるようになる紅葉ですが、 今年は出足が少ないかもしれませんね。
ところで、日本には紅葉の名所が本当にたくさんありますが、 京都の嵐山、栃木の日光、大分の耶馬渓は日本三大紅葉名所です。 特に、私たちには嵐山や耶馬渓がとても身近な場所ですが、 私個人としては、もちろん嵐山が絶景であることに間違いはありませんが、 一番感動したのは「京都の永観堂」です。 もみじの永観堂と呼ばれるにふさわしい紅葉は、 楓の木が3千本を超えるレベル、永観堂は背後に山があるのですが、 その山肌に沿って境内があるので、永観堂の敷地内ならば、 どこにいても紅葉が楽しめます。
ところで、この永観堂、正しくは禅林寺といいます。 永観とは平安時代、このお寺の住職であったお坊様、永観律師のことで、 永観堂と呼ばれる所以です。
永観堂のご本尊は、高さ77cmの阿弥陀如来なのですが、 元々、奈良の東大寺にあったのだそうです。 永観は、11歳の時に禅林寺に入りましたが、その後、 東大寺で長らく別当をつとめました。 更にのち、また禅林寺に戻ることになるのですが、 その際、東大寺の宝蔵にあった阿弥陀如来様を背中に背負って 京都に戻ったそうで、その像が永観の背中から離れなかったとか、 そんな伝説も残っているようです。
さて、永観は禅林寺に戻り、 1万遍とも、時に6万遍とも言われる念仏を毎日唱えて 歩く修行をしていましたところ、1082年2月のある寒い朝、 永観の前に誰かがいるような節を感じたので立ち止まると、 それは阿弥陀如来様で、「永観、遅し!」と こちらを振り返られたそうです。
以来、この阿弥陀如来様は、振り返ったままとなり、 「みかえり阿弥陀様」と呼ばれるようになったそうです。
本当に振り返ったお姿をされていて、 私たちはもちろん、その阿弥陀様を拝むことが出来ます。 ご覧になりたい方は、「みかえり阿弥陀様」で検索して下さい。
何より平安時代末期の作と考えられていますので、 とても貴重な阿弥陀如来像で、国の重要文化財に指定されています。
せっかくなので、永観堂の紅葉がどれだけ素晴らしいのか、 写真を掲載させて頂きますね。
(2020.10.31) |
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