|
| 畿内の天下人「三好長慶」とは？
|
皆さん、こんにちは。今年も秋が深まってきましたね。
秋は登山を楽しんだりされる方も多い季節ですが、今年はコロナの関係で、
どこにも出かけていない、という方も多いかもしれません。
私もコロナ禍の前は、いろいろな場所に出かけていました。
特にガイドになってからは、歴史探訪のようなことも好きになり、
お仕事で何度も訪れたところだとしても、仕事中はゆっくり見ることが
出来ないので、お休みの日に個人的に、ピクニックがてら行ってみたり。
ところで、ガイドの皆さんは、「三好長慶」という名前を
お聞きになったことがあるとの思います。
この三好長慶が居城したお城の跡が大阪に２つもあり、
景色も良いので、夏から秋にかけては登山される人が多いところです。
ひとつは大東市と四条畷市の境あたりになる飯盛山にあった飯盛山城で、
もうひとつは高槻にあるのですが、芥川山城といいました。
飯盛山は近畿自動車道下りの、門真インターチェンジから
ちょうど左手向こうあたり、奈良県との境になる生駒山系のひとつです。
芥川山城は、名神高速道路の茨木インターチェンジと
高槻ジャンクションのちょうど中間あたり左手の山になります。
さて、三好長慶という人についてですが、
あ、長慶は「ながよし」と読みます。
そういえば、皆さんは大河ドラマ「麒麟がくる」はご覧になりましたか？
吉田鋼太郎さんが演じた松永久秀、松永 弾正(だんじょう)といった方が
名の通りが良いでしょうか？
この松永久秀は、何と三好長慶に仕えていました。
このことからも、三好長慶がかなりの力を持っていた人、
ということがわかると思います。
ちなみに、ドラマの三好長慶役は山路和弘さんでした。
ところで、その三好長慶、実は「隠れ天下人」と呼ばれているのです。
若い時は、細川晴元に仕えていましたが、その元で、
家臣の松永久秀とともに頭角をあらわして勢力を拡大し、
主君である細川氏、足利将軍も脅かすほどの権力者となります。
そして、畿内を掌握し、三好政権を確立させました。
つまり、豊臣秀吉や織田信長などに先駆けてです。
それはもう、ほぼ天下人、といっても良いくらいの勢いで、
その勢力たるや、先にお話した飯盛城の遺構からもわかります。
これからは三好の時代、とまで言われたのですが・・
病のため、飯盛城にて43歳で亡くなってしまうのです。
その後、松永久秀が中心となり、三好家を支えましたが、
新たに頭角をあらわした織田信長に滅ぼされてしまいました。
飯盛山城跡や芥川城跡には、現在でも石垣の遺構などが残っていて、
とても強固で広大、曲輪の数も70を超えていたと言われています。
下記は、飯盛山城の模型です。
投稿者が撮影 - ブレイズマン
05:19， 1 May 2008 (UTC)， CC 表示-継承 3.0， Wikimedia Commonsによる
どうしても、織田信長に脚光があたってしまいますが、
三好長慶は、今でいう中国地方・関西地方・四国地方を掌握していましたので、
歴史的に、とても注目すべき人物かと思います。
皆さんも、機会がありましたら、飯盛山に登ってみて下さいね。
高さは314メートル、ハイキングや登山に親しまれています。
（2020.11.30） |
|
