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2021年03月のバックナンバー記事

渡辺綱と鬼が出会った橋「一条戻り橋」
皆さん、こんにちは。
今年の桜の開花日は記録しておかねばなりません。
広島は3月11日でした。
1953年の統計開始以来最も早い開花だったそうです。
すでに今、東北地方も開花が始まっているとか、
桜は4月のイメージですが、今年は完全に3月でしたね。

さて、今回のお話は、京都の一条戻り橋です。
堀川通りを北へ進むと右側になるのですが、
だいたい二条城へ行く場合が多いので、なかなか一条戻り橋を
見て頂く機会が少ないのですが、しかもわかりにくい!
信号待ちにでもならない限りスッと通り過ぎてしまいそうです。

平安時代の中頃、この橋の上で死者が蘇ったとのこと、
戻り橋、と呼ばれるようになったそうで、
「あの世とこの世の境目」とも言われています。

ここに橋が架けられたのは794年、もう1,200年ほど前ですが、
場所自体は変わっていないとか、
現在の橋については1995年、平成7年に架け替えられたものです。

やはり古い橋だけに、たくさんの伝説が伝わっているのですが、
これだけは知っておきたい、渡辺綱のお話をご紹介しますね。

昔、源頼光(みなもとのらいこう)の部下で渡辺綱(わたなべのつな)という人がいました。
渡辺綱は強く優しく、武芸にも優れた人でしたので、源頼光からも可愛がられていました。
ある日のこと、綱は頼光の命で出かけた帰り道、一条戻橋のたもとで
夜更けにも関わらず、まるで天女のように美しい女性がいることに気づきます。
「こんな夜更けに、たった一人でどうされたのですか?」
すると、その女性は「実は道に迷ってしまい・・途方に暮れていたのです。
都へはどう行けば良いでしょう・・?」と、とても困っている様子です。

そこで渡辺綱は、その女性を都まで連れて行くことにし、
女性を馬に乗せ、橋を渡り始めました。
ちょうど、橋の中央にさしかかった時、川の水に自分の姿がうつりましたが、
後ろの女性、と思いきや、何と恐ろしい鬼ではありませんか!
とっさに渡辺綱が振り返った途端、鬼も本当の姿を現して
一瞬の隙に綱の腕をつかみ、あっという間に愛宕山へ飛んでいきます。

しかし、武芸に秀でた渡辺綱も負けてはいません、
首尾よく体勢を変え、腰の名刀を抜いて一太刀!
鬼の片腕を切り落としたのです。
鬼は悲鳴を上げながら空中を旋回、振り落とされた綱は、
北野天満宮の屋根の上に落ちて無事でした。

後、私が生きているのは天神様のおかげです。と
感謝の印にと燈籠を寄進しました。
この燈籠は、北野天満宮に実際にあります。
皆さんも、北野天満宮を訪ねることがありましたらぜひ見て下さいね。

ところで、渡辺綱が仕えた主君である源 頼光は、
平安時代中頃の武将で、あの藤原道長に仕えた、武勇の誉れ高い人物です。
何といっても、大江山の酒呑童子を退治したお話は有名ですね。

また、この源 頼光の家来の中でも、
渡辺綱をはじめとして、坂田金時(さかたのきんとき)、
碓井貞光、(うすいさだみつ)、卜部季武(うらべのすえたけ)を
頼光四天王といいます。


↓↓渡辺綱と鬼が出会った橋「一条戻り橋」



(2021.03.29)

 
 
   
 
 
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