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2021年04月のバックナンバー記事

ナベヅルの飛来地といえば?
皆さん、こんにちは。
今年も早いもので、間もなくゴールデンウィークですね。
とはいえ、コロナの関係で外出を自粛しなければならないので、
多くのバスガイドさんも、ご自宅でお過ごしのことと思いますが、
一刻も早く、元の生活に戻れるよう、今は祈るばかりです。

さて、今回は山陽自動車道の熊毛ICあたりで
お話をするナベヅルについてです。

山口県周南市八代は、本州唯一のナベヅル飛来地です。
繁殖のため、遠くシベリアで夏を過ごして
冬になると、この地に飛来するのですが、
ツルというと、私たちに馴染みがあるのはやはりタンチョウ鶴でしょうか、
あまりツルの種類について考えてみたことは少ないと思いますし、
動物園でもツルを見たような見なかったような・・

比較的、よく知られているのはタンチョウ、そしてマナヅル、
そんなところでしょうか?
バスの車内でお客様に聞いてみても、
そんなに多くのツルの名前が返ってくることはないと思います。

世界には15種類のツルがいるらしく、
ナベヅル・タンチョウ・マナヅル・カナダヅル
クロヅル・オオヅル・アネハヅル・カンムリヅル
ソデグロヅル・ハゴロモヅル・ホオジロカンムリヅル
ホオカザリヅル・オグロヅル・オーストラリアヅル
アメリカシロヅル

どれも見てみたい名前のツルばかりですね。
このツルの中で、最も小さいのはアネハヅルで、
大きく羽を広げると、だいたい150cmくらいだそうですが、
大きな種類になると2メートル以上になるツルもいます。
ちなみにアネハヅルは小さいながらも
あのヒマラヤ山脈を越えることで知られています。

また、ナベヅルなどの体高は1メートルくらいですが、
オオヅルという種類のツルは何と165cmほどあるので、
ナベヅルのおよそ1.5倍ですね。
インドやカンボジアに多いそうですが、
東南アジアのツルということで、ワイルドな感じかな?と
思いきや、目がクルっとしていて可愛らしいツルです。
オオヅルは現在、大阪の天王寺動物園、
愛媛県のとべ動物園、福岡県の大牟田市動物園などで
見ることができます。

さて、周南市八代に飛来するナベヅルですが、
昨年2020年は14羽、飛来したそうです。
ナベ、という名前は鍋底のススのような色、
というところからナベヅルと名付けられたとか。
全世界でも、推定12,000羽に満たないそうですから、
絶滅危惧が心配されているのも頷けます。
でも、タンチョウは世界でも2,750羽くらいだといいますので、
もっと危惧されています。

毎年、たくさんで飛来するのではなく、
家族単位でバラバラに来るそうですね。
成鳥は、首の色が白くて、幼鳥は首の色が茶色なので
すぐにわかるそうですが、
さらに目に特徴があって、幼鳥の頃は茶色の目、
大人になると目が赤くなります。

それにしても、シベリアからとは遠い道のりですが、
距離にしてだいたい2,000kmあります。
日本では、この周南市八代と鹿児島県出水に飛来しますが、
鹿児島の方は世界のナベヅルの80%が飛来してくると
いいますのですごいですね。
その数は約1万羽!

ナベヅルが食べているものは、モミや麦、
タニシとかドジョウなどを食べるそうです。
でも、警戒心が強いそうなので、そんなに簡単には
定着しないそうですが、地元の方々や専門家の方の努力で
ずっと、飛来し続けているのですね。

毎年10月末頃から飛来し、
翌年の1月末くらいには北帰行といって、
またシベリアの地に飛び立つそうですが、
その時期になると羽ばたきをしたり、予行演習?のような
ことを始めるとのこと、なかなか不思議です。

ナベヅルの写真を掲載してみました。
見ているだけで心が和みます。


(2021.04.29)

 
 
   
 
 
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