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2023年10月のバックナンバー記事

どんな梅干しがお好きですか?
皆さん、こんにちは。かなり涼しくなり、少しずつ秋らしい季節になりましたね。
とはいえ、気分的にはすっかり秋でも気温的には夏日も多い今日この頃、
年末も近くなってくる感覚があるのに不思議です。
さて、最近になって梅干しを食べることにハマっているのですが、
実は、これまで梅というものが好きではなく、どちらかと言いますと嫌いでした。
それが、ある時、知人から頂いた梅干しを一粒食べてみると、本当に美味しくて、
私の中で、梅干しの概念を変えてしまうほどのビックリ度でした!
それ以来、その梅干しを切らさず、和歌山からお取り寄せしています。

和歌山の梅は、皆さんもよくご存知の通り『南高梅』ですが、
バスでのご案内中、皆さんは『南高梅』を『なんこううめ』とおっしゃっていますか?
それとも『なんこうばい』とご説明なさっているでしょうか?

和歌山の農家さんがおっしゃいますには、東日本では『なんこうばい』と
呼ぶ方が多く、西日本では『なんこううめ』と注文なさるお客様が多いように
何となく感じるそうです。
特に『南高梅』と言い直したりはされないそうですが、
この読み方については、正しくは『なんこううめ』です。
※種苗名称登録:昭和40年 商標登録:紀州みなべの南高梅(なんこううめ)

その歴史は明治時代にまで遡ります。
現、南部の高田果園さんの高田貞楠(たかださだぐす)さんが、梅畑を作るにあたり、
近所に住む方から苗を購入して植えたのですが、その梅の木の中で1本だけ、
実が大きくて優良な木がありました。
そこで、その木を大切に育てて母樹として栽培を続けました。
この母樹は現在、樹齢は120年にもなるそうですが、
高田果園さんで美しい花を咲かせているそうです。

その後、この母樹の枝を何年も詳しく調査した結果、
数ある品種の中でも最優良品種に選ばれ、それまでは高田梅と呼ばれていましたが、
「南高梅(なんこううめ)」と名付けられました。

南高梅の南という字は、南部の南からとったのだろう、とは思っていましたが、
梅の調査に協力した南部高校の『南』と高田の『高』を合わせて
南高梅になったのだそうです。

この南高梅の母樹についてですが、
昨年の産経新聞に詳しい記事と写真がありましたので、そちらもご参照下さい。

https://www.sankei.com/article/20220306-5SNGPBKYIFIPNBMKZS3LDF4XZI/
出典:2022年3月6日配信 産経ニュース

南高梅は、品種としてはもちろん、収穫量も多いですね。
私も驚いたのですが、何と58年連続で全国1位なのだそうです。
名前の件は、『なんこうばい』『なんこううめ』呼び方はどちらでも良いと
思ってしまうのですが、和歌山県もさることながら、
他県にも梅の産地は多くあります。
代表的なところでは、福島県の会津高田梅、大分県の豊後梅などでしょうか、
福島県の高田梅の高田、というところが偶然同じなのですね。
高田梅の特徴は、まず大きい!4?5cmにもなるのでジャンボ梅と呼ばれたりします。
果肉が固めでカリカリっとした食感です。
大分県の豊後梅(ぶんごうめ)は、梅と杏の交配種で、
やはり粒は大きめで、肉厚です。
一方、南高梅はといいますと、種が小さくて果肉が厚くて柔らかいですよね。

皆さんはどんな梅干しがお好きですか?

興味が湧いてきたので、それぞれ写真を掲載してみました。
一番左が会津高田梅、中央が豊後梅、右が南高梅です。
↓↓


最後に、私がいつもお取り寄せをさせて頂いているのは、梅翁園さんの梅干しです。
※梅翁園(ばいおうえん)
梅干しには昔からある梅干しに加えて調味梅干しという分類があるようで、
梅翁園さんでは、常に新しい試みをされていらっしゃって、
新しい梅干しの味とでもいいましょうか、粒も口に入るのかしら?と
思うほど大きくて、塩分にもこだわっていることを含めてお気に入りです。
塩分は20%以上あるものと思っていましたが、
梅翁園さんの3%梅干しには本当に驚きました。
坂本冬美さんが株式会社ウメタさんでアルバイトをしていたことは
よく知られていますが、ウメタさんの通販を担っているのが梅翁園さんです。

ちなみに奈良に日本最古の梅干しがあるそうですが、
天正4年(1576年)に漬けたものだそうです。
天正4年といいますと皆様、織田信長が安土城の築城を始めた年なのです!
令和となった現在でも状態は良いそうなので、一度、その梅干しを見てみたいものです。
(2023.10.25)

 
 
   
 
 
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