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瑠璃光寺の五重塔は美しい
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皆さん、こんにちは。 まだまだ寒い日が続いていますが、時々暖かい日もあって 春を感じる時もありますね。
先だって、ニューヨーク・タイムズ紙の2024年に行くべき観光地として 山口県山口市が紹介されてビックリされた方もいらっしゃるのではないでしょうか? 瑠璃光寺の五重塔だけでなく、雪舟やフランシスコ・ザビエルなど歴史上の人物にも フォーカスがあてられていましたが、これは世界中に山口市の認知度が上がりましたね! 温泉はもちろん、本当に見どころが多いので、外国の方々に 興味を持って頂けるのは嬉しいことです。
ただ、瑠璃光寺の五重塔は現在、大改修中なので、ちょっとだけ残念です。 今回の改修は屋根の全面葺き替え工事で、昨年2月から既に工事は始まっています。 完成予定は2026年3月までとのことですが、約70年ぶりの改修とあって 3年もかけて行われるのですね。
国宝の五重塔は、法隆寺の五重塔や醍醐寺の五重塔とともに日本三名塔に 数えられているのですが、とにかく美しい。 いつまでも見ていたくなる、一度見たら忘れられないくらいの存在ではないでしょうか。
檜の木から樹皮を採取して乾燥させて「長平」というものを作るのですが、 薄い樹皮を何枚か合わせたものが長平で、今回の大改修では、 その長平が何と!2500束も必要だそうです。 その量ですと、檜の木がおそらく100本以上になるのではないでしょうか、 さすがにスケールが大きいですね。
五重塔は、1442年に兄である大内義弘公を弔うため、弟の大内盛見によって建てられましたので、 いわば大内義弘公のお墓ですが、もう今から約600年も前のことです。 また、五重塔内には大内義弘公の座像と、阿弥陀如来坐像が安置されていますが、 何と改修中の間だけ、特別に瑠璃光寺内で拝観することができるため、 私も改修完了までに行きたい!と思っております。 特に阿弥陀如来坐像は平安時代のもので、こちらも一見の価値あり、です。
日本には貴重な五重塔がいくつかありますが、 やはり、どうしても見ておきたい五重塔は、法隆寺・室生寺・醍醐寺・興福寺、 そして瑠璃光寺、厳島神社の五重塔、そして、福山市の明王院です。 明王院の五重塔の歴史は非常に古く、1348年といいますので南北朝時代、 つまり、足利尊氏がいた頃です。こちらも国宝に指定されています。 それにしても、この歴史ある五重塔グループに入っている瑠璃光寺はすごいですね。
特筆すべきは、屋根です。 桧皮葺き式の五重塔は、日本中探しても3つしかありません。 厳島神社の五重塔・瑠璃光寺の五重塔・室生寺の五重塔です。
※奈良県の長谷寺の五重塔も桧皮葺き式なのですが、 五重塔は昭和29年の再建です。
大阪からですと、室生寺・長谷寺はセットコースで 花の寺巡りで人気がありますし、五重塔も、どちらも 数少ない桧皮葺き式なので、見どころのひとつですね。
↓↓ 瑠璃光寺 五重塔
↓↓ 明王院 五重塔
(2024.02.25) |
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