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東大寺の東塔・・研究成果が発表されました!
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皆さん、こんにちは。梅雨に入って蒸し暑くなってきました。 しばらくは雨とのお付き合いですね。1年で一番ジメジメする季節ですが、切り替えて頑張りましょう!
さて、以前の記事で東大寺の東塔についてお伝えしましたが、 創建当初の東塔の高さは明らかになっておらず、研究が続けられておりました。 しかし、この度、計画されている復元に関連し、 これまでの研究成果と復元案を含む報告書が発表されました。
その報告書によりますと、創建当初の東塔の高さは230.8尺、 つまり約68メートルであったという結果となりました。 京都にある東寺の五重塔は55メートルですので、 それよりも遥かに高いですね。
興福寺の現在の五重塔は、1426年ごろに建てられたものですが、約51メートルです。 ちなみに創建当初の高さは46メートルと言われているので、 東大寺の東塔は、奈良の都の中心でそびえ立ち、相当な威厳を誇っていたと考えられますね。 しかも、その東塔は五重ではなく、何と七重塔だったのです。
★五重塔の高さベスト3 ------------------------------------ 1.東寺 五重塔(国宝) 約55メートル 現在の塔は1644年の再建
2.興福寺 五重塔(国宝) 約51メートル 現在の塔は1426年の再建
3.八坂の塔 五重塔(重要文化財) 約49メートル 現在の塔は1440年の再建
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ところで、興福寺の五重塔ですが、昨年6月より、約120年ぶりとなる修理工事中です。 屋根瓦の葺き替えや、漆喰壁の塗り直しなどを行なっているそうです。 そのため、修理工事中は五重塔の姿を見ることができませんが、 完成は2031年春の見込みなので、まだまだですが楽しみにしておきましょう。
お話を戻しますが、東大寺の東塔の高さについては 長らく論争が続けられていましたが、約68メートルという研究結果とのこと、 創建当初といえば、764年ですので、何だか信じられないような気がしますが、 全国津々浦々から数百万人の人が集結して完成した東大寺ですし、 あの大仏様を見れば頷けるが如く、見上げるような七重塔がそびえ立っていただろう、 ということが想像できます。
今回の奈良文化財研究所の報告書には、復元案も掲載されており、 あまりに見事な七重塔なので、本当に驚いて何度も見返してしまいました。 皆さんもぜひご覧ください。
→ 東大寺東塔の復元研究の成果 (奈良文化財研究所様)
1181年、平清盛の命による南都焼討(なんとやきうち)で 東大寺や興福寺は焼かれてしまいましたが、 最初からすべてを焼く意図はなかったとの説があるとはいえ、残念なことです。 しかしながら、その後に再建された東大寺は、今度は松永久秀によって 焼かれてしまいましたので、これもまた残念です。
平清盛の全盛から鎌倉時代にかけては、私にとって歴史的な理解が 少し難しいところがあり、知識も乏しかったのですが、 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見て、とても面白くて理解が進みました。 平清盛役は松平健さん、北条義時役には小栗旬さん、 兄の北条宗時役に片岡愛之助さん、あの北条政子役が小池栄子さんでした。 バスガイドの皆さん、こちら本当にオススメです!
↓↓下記は興福寺の五重塔です。
ところで、バスガイドといえば思い出したのですが、奈良交通様が、 興味深い新しい試みをされていらっしゃるので少し共有したいと思いますが、 ひとつ目は定期観光バスの「VRコンテンツ提供コース」、 これは私もぜひ体験してみようと思っているのですが、 バスの座席でVR映像を見ることができるというものです。 例えば石舞台古墳をドローンで上空から撮影されたものや、 工事中の興福寺の五重塔内部など、普段だと絶対に見ることができないので、 お客様にもとても好評だそうです。 実際に奈良で観光中に体験できるのが臨場感が増して良いですね。
ふたつ目は、「リモート案内システム」です。 新型コロナウイルス禍で減少してしまった観光需要を回復するため、 そしてバスガイドの人材不足を補うために考えたものだそうです。 奈良交通様も、かつては200人以上のバスガイドが勤務していたようですが、 今は数十人程度まで減少したとのこと、 このリモート案内に関しては、実際にバスに乗務せずに行うことができるので、 いわば在宅?在社?バスガイドが可能になってくるのではないかと驚きです。 車内に2つある、例のテレビにガイドが映る仕組みになっていて、 実際にお客様と会話も出来ますし、車窓の風景を見て案内することが可能です。 一人で何台も掛け持ちすることもできるとあって、これは本当にすごいです! 掛け持ちとはつまり、例として5台口の場合は、 その5台に対して同時に映像を配信するので、通常ならば5台ですから 5人のガイドが必要ですが、1人で可能、ということになりますね。
ただ、下車案内をして差し上げられないのが残念ではありますが、 奈良交通様のリモートバスガイド、思わず「素晴らしい!」と叫びました!
詳しい内容は最近、ニュース記事でも多く取り上げられていますが、 奈良交通様のサイトにリンクを記載させて頂きましたので、 詳細は下記よりご覧下さい。
→ リモート案内システム(奈良交通様)
(2024.06.28) |
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